み づ な き そ ら

その時々のハマリものなどを徒然と

読感「都市伝説 セピア」

都市伝説セピア都市伝説セピア / 朱川 湊人 】
アイスマン・昨日公園・フクロウ男・死者恋・月の石と5つの話からなる短編集。ちょっとだけ怖いホラーですが、 割と日常的な人間味溢れるドラマの中で起こる出来事なので非現実的な感じはしません。 なんとなくどこかで聴いたことのあるようなお話ばかりです。

私は小学生の頃、怖い話マニアだったこともあり(笑)、都市伝説の言葉はなんだか懐かしくもありましたね。 口裂け女やら人面犬の本をよく読んでましたよ…気色悪い小学生だwそういう変な生き物に昔から興味があった私は、「フクロウ男」 の話が一番面白かったです。怪人の裏側を垣間見ることができて。

シナリオとしてよくできているなーと思ったのは、「昨日公園」。時間がループして、事件を何度も繰り返し繰り返し見てしまうという、 これもどこかで聴いたことのある話ではあるんですが、やっぱり友達が死ぬのをどうしても止められないというのが辛くて痛い。 マチが事件に遭う度に何度も焦燥感に襲われました。諦めてしまえばもう一生会えない、 でも諦めなければ親友のマチを繰り返し殺すことになってしまう…。これで最後と決断し、ボールが消えていく瞬間は何とも切なかったです。 その後もね…。