み づ な き そ ら

その時々のハマリものなどを徒然と

映画感想 『隠し剣 鬼の爪』

隠し剣 鬼の爪 通常版●隠し剣 鬼の爪
多少ご縁がある方が出ているので、レンタルして見てみました。
こういうのに出ているのを見ると、とんでもない大物と一緒に飲んだりお話させてもらったんだなあと改めて恐縮…。 良い出会いの多い大学時代でした。

映画の内容は全然知らなかった(原作も読んでない)のですが、幕末の庄内が舞台ということで、庄内藩好きの私は庄内弁を聴いただけで、 そっちの世界にトリップしてしまいました。破軍星旗がチラチラ映る度に興奮!!
あの若様は忠篤くん!?玄蕃様もどこかにいるんじゃないかとそわそわそわ(せわしない)
庄内(鶴岡)は去年の春休みに行きましたが、雪が凄かったので機会が有ればまたリベンジしたいところです。

メインの役者が永瀬正敏松たか子ということで安心して見られました。方言も全く違和感なし。
主役の片桐宗蔵は心根は穏やかで優しいけれど、ここぞと言うときは自分の意志を一身に貫き通す強さを持っていて実に好漢。でも独り身なので、 月代剃ってなかったり、着物がよれよれしているところがリアルな生活感を感じてそこも好感(笑)
小澤征悦さんは大河の「義経」見てたときも思ったけど、ふてぶてしい役似合うなあ。
腹に一物ある感じがね。これからも警戒してしまいそうだわ(笑)
脇を固める役者さんも個性があり、ベテラン揃いなので飽きさせない。
久しぶりに松田洋治さんを見ましたが、江戸から派遣された教師役で、 田舎侍相手に砲術や歩き方を四苦八苦しながら教えている様子がとても微笑ましかったです。大砲の撃ち方実演とか和気藹々としていて、 ちょっとお馬鹿っぽい一面もあってなかなか笑えます。

表題の隠し剣はまさにその名の如しでした。あの技、一体どんな原理なんだ…。
下級武士と女中という身分を越えた純愛も良かった。やっぱり洋画のラブストーリーよりも、こういう慎ましい恋愛風景が好きだな。 特に時代劇では、男は男らしく、女は女らしく描かれますからね。いやあ、今の時代ではとんと足下にも及ばない(笑)そりゃあ私も祖母に 「おなんこのくせに」としかられるワケですよ(汗)弟も「おどっこのくせに煮え切らねやつだ」とか散々言われてます。
「ご命令だば、仕方ありましね」には激しく女中モエ!!(こらー)。
宗蔵も内心たまらなかったと思うよ。気持ちの良いラストでした。

近々公開される「武士の一分」も楽しみになってきた。
主役が木村拓哉だとなぜか本能で身構えてしまうのですが(笑)、どう化けるか期待しておこうと思います。
また舞台が庄内だから、それだけでも私的に見る価値ありだ★