み づ な き そ ら

その時々のハマリものなどを徒然と

「秒速5センチメートル」 感想

秒速5センチメートル 特別限定生産版 DVD-BOX秒速5センチメートル
公式サイト [ http://5cm.yahoo.co.jp/ ]

作品を重ねるごとにグラフィック技術の向上が目覚ましい。
ほえ~と見入っていたら、1回目はあっという間に終わってしまい、あれシナリオどんなんだったっけ…??という事態に(汗)
最低限2回くらいは見た方がいいです。
というか、3話を見ると、あれ?さっきまでのは何だったんだ??と思うので、見返さずにはいられなくなります。

映像は今回、電車や踏切の描写が印象的でした。ついこないだ宇都宮線にはお世話になりましたからねー。
しかし、新海作品を見ると、どうもその後電車に乗ると物憂い気持ちになるんだよね…。

今回はSF色が薄れて、青春群像路線まっしぐら。照れ臭いくらいの初恋物語を、 恥ずかしげもなく真っ正面から描く新海監督はある意味凄いと思います。共感するポイントが多ければ多いほど、 この物語がググッと身近に迫ってきます。逆に少ないと、シナリオが空気になってしまうわけですが、 まあその辺は感性で補完しましょう(投げやり)。クリティカルヒットしちゃうと、かなり鬱になるらしいですので、その辺は自己責任で。
遠距離恋愛で痛い目見たことがあると、しょっぱい気持ちになること必定ですよ、ええ…(遠い目)

第1話 「桜花抄」が1番泣けた。明里が貴樹のコートの裾掴んだ瞬間。
普段なら大したことない東京から栃木への道のりも、この話だと本当に長かった…。
第2話を見てたら、高校の時、古典の先生が「女の子は恋をすると周りが見えなくなるから、受験生になったら恋愛しちゃいかんぞ」 と言っていたのを思い出した。あと、漠然と種子島に行ってみたくなりました。ロケットの打ち上げ、見てみたいなあ。
2話以降の貴樹は、はっきり言ってヘタレ過ぎます。
ただ筆無精、メール無精なのは私も同じなので、何とも言えない…。
えー、遠恋中の皆さんは第2の貴樹にならないように頑張ってください!!(笑)

音楽に関しても、いつものことながら申し分なし。PVでも使用されているピアノの切ない旋律が美しい 「想い出は遠くの日々」や、津波の如く音が押し寄せる「空と海の詩」はモロ鳥肌曲。新海作品で流す涙の50%は天門氏の音楽に捧げます。

この作品は、男性の方が見てて分かりやすいのだと思う…。女性的な観点から見ると、 やはり貴樹の姿は駄目男にしか映らないので、その深層心理に届く人の方がよりシンクロして、物語から得る物も大きな物になるのでしょう。 女は所詮、どこかで現実主義を捨てきれない面倒な生き物ですからねー。